対談: 片川洋子・野添直美×浮田直宏
The Road to Specialists
人と人から道が生まれる。対談
所長の浮田が、お客様の本音を聞きだす社長対談シリーズ第4弾。
今回は、「のびのびっこ託児園」園長・片川洋子先生と野添直美先生にお話を伺いました。子育てにがんばっているお母様方の力強い味方、片川園長先生へ今求められている託児園について熱く語っていただきました。
浮田(以下U) 託児園をどういったきっかけで始められたのですか?
片川園長先生(以下K) 元々看護師だったのですが、子供が病気でそばにいてあげたい時に仕事柄どうしても抜ける事が出来ませんでした。その時に病気のお子さんでも預かってくれる託児園があったらいいのにと思って、当時の病院の副院長と相談していたら、「調べてみたら」と言われ、さっそく調べてみました。すると、看護師の免許か、保育士の免許があれば出来ると言う事で、「周りが他にやって無いからやってみたら?」と言われたのがきっかけです。
U 託児園を立ち上げる際に苦労されましたか?
K 病児保育をする託児園をしたいと考え、3番目の出産を機会に病院を辞めた際に一念発起しました。最初のころは、親からも反対され、市役所や保健所からは「あなたたちが出来るの?」といった感じで、相手にされず、たらいまわしにされました。
U 逆境にあきらめず、頑張られたんですね。
K それで今年、無認可の中でも認可園により近い基準を取っているという認定が下りて、ようやく周りの方々や、市役所の方から認められるようになってきました。
U 周りの託児園などと、ココが違うというところは何でしょうか?
K 病児保育もですが、どこの保育園も19時までというのが多いのですが、うちは20時までお預かりすることが出来ます。
U 日曜・祝日も預かられていますけど、採算はどうですか?
K そうですね、人数によって合うときと合わないときがあります(笑)。日曜・祝日をもっと広めていきたいですけど、最近ようやく、ちょこちょこと問い合わせが来るようになりました。
U 私が担当するお客様でも「一時預りが出来るんですか?」と問い合わせを受けた事があるのですが、その時に、お客様の抵抗になるのが、本当に預けていいのかと迷われる方が多いんですよね、「0歳児だけど大丈夫かな」とか、「働いてないけどいいのかな」とか。
K 働いていないと預けちゃいけないとか、預けることに対して悪い事をしている気分になるお母さん方が多いんですよね。でも、そうじゃなくて、待機児童や、病気のお子さんなど、他のところが預かれないようなお子さんを預かることで本当に困っている方の少しでも助けになればと思ってやっています。
例えば、小さいお子さんがいると歯医者へ行けないんですよ。なので、近くに歯医者さんがあるのですが、短時間でも預かりますと言うポスターを張らせてもらっています。一時預りを受け入れてくれないところが多いと聞いたものですから、大変でも、人を増やして、預かれる体制を作っています。
U 今までで大変だった事は何ですか?
K そうですね、やっぱり、まだ小さいお子さんって善悪の区別がまだついていないので、手を出してしまい、キズになってしまう事があるんですよ。しっかりと見ていても、ふとした時に「パッ」って早いんですよね。一瞬の出来事で、噛んだり、引っ掻いたりと言ったことがあるので、やっぱり心配ですね。お預かりしているお子さんに傷を付けてしまったということで夜も眠れなくなったこともあります。
野添先生(以下N) 怪我やキズには一番気を使いますね。
U キズと言えば、今、虐待など社会問題になっていますけど、今の親子関係についてどう思われますか?
K まあ、いろいろな家庭があって、いろんな考え方があります。それに、保育をしている関係上、親の方より長い時間一緒に居ても、子供からすると、やっぱり親が一番ですよね。私たちでは親のかわりにはなれないですから、そういったことを念頭に置いて接していかないと、いけないと思っています。
U そうですか、待機児童の問題も結構あるじゃないですか、それについてどう思われますか?
K 数年後、行政の方で管理をしなくなって、保護者の方が自分で保育園を見つけて手続きをしないといけなくなりそうなんです。もし午前中パートだったりすると、午前中しか預かってもらえなくて、午後も預かってもらうと、追加料金を取られたりするようです。
うちにも入所できないですかという問い合わせが多いんですが、現在のところ、予約待ちの状態です。待機児童を抱えている親御さんは大変だと思います。
U 預けに来る方はどういった方が多いですか?
K 看護師のお母さん方が結構多いです。一時預りでは、学校行事や幼稚園行事等で、下のお子さんを預けに来られる方が多いです。(PTA等)
ですが、一日定員が25名と決まっているので、その日の状況でお断りしなければいけない時もあり、申し訳なく思います。
U それは仕方ないですね。
K 大きくしたいという考えは無いんですけど、沢山の困った方を助けられる、受け入れられる環境にはしたいですね。でもそれには、人件費や預かる場所の確保が必要となり、資金が必要となるので、なかなか難しいところなんです。
U 一人でも多くの子供さんを預かろうとすると、今が限界で、頭打ちみたいになってますね。
K そうですね。
U 有力者の方から寄付を募るなどされてないんですか?社会貢献したい人などいるとは思うんですけど。
K どなたか、いらっしゃらないですかね(笑)
U 今まで話を聞いているとものすごい社会貢献をされているんですけど、そのためにはお金がいるって、なんだか矛盾している感じですね。
N そうですね。
K 行事もなるべく行うようにしています。
N 運動会などの行事は、決まりは無いのですが、行っています。
K 毎朝、登園してきた子は元気な子でも必ず熱を測っています。昼寝後も熱を測るので、時間はかかりますが、出来る限りの援助を行っていきたいと思っています。
U 野添先生の働いてる側からの意見としてはどうですか?
N 洋子先生の人柄もあるんだと思うのですが、先生たちの仲がいいので、運動会にしても、やめられた先生が手伝いに来てくださるので、とても環境がいいなあと思います。それが、子供さんにとってもいい影響を与えているんじゃないかと思っています。
K つねに笑って過ごしているのがいいのかな?
U そういえば、先生の人数も結構いらっしゃいますよね?
K うーん・・・規模に比べれば多いのかもしれませんね。
U 資格が無いと手伝えないのですか?
K 無認可なので、一人でも資格者がいれば問題は無いのですけど、うちは先生全員が保育士の資格をもっています。やっぱり保育の質を上げようとすると資格があった方がいいですからね。
U 人を派遣しての出張保育もありますけど、そちらの方はどうですか?
K ファミリーサポートセンターを利用されているところもあります。
U 今後の展望をお聞かせください。
K 何人規模っていうのは無いんですけど、困っている親の方の役に立つ、助けになりたいと思っています。今、核家族が多く、おじいちゃんやおばあちゃんが近くに居ないので頼りになる人がいなくて、産褥鬱(産後鬱)になって入院されて保育することが出来ずに預けに来る方が結構多いんです。そこでうちみたいに預けることが出来る施設があることをわかってもらえて、働いてなくても預けることに対して、悪いことでもなんでもないってことを広めていきたいと思っています。
U そうですね、夜遅くまで預かって、日曜・祝日も預かって、病気の子も預かってと3つの事を広めていくために私たちも全力でサポートしていきますので、今後ますますの発展を大いに期待します。
本日はお忙しい中、貴重な時間を取っていただきありがとうございました。
Profile
片川 洋子 園長先生
- 趣味:野球観戦
野添 直美 先生
- 趣味:バレー
のびのびっこ託児園
住所 : 鹿児島県 薩摩川内市 中郷4丁目95Tel : 0996-22-8096
入園のご案内
- 開園時間 月〜金曜 / 7:00〜20:00、土曜日 / 7:00〜19:00
- 定員 20名 5名(病児・一時預り)
- 保育従事者 看護士:1名、保育士:6名、ベビーシッター:1名、調理師:1名、栄養士:1名
- 保育内容利用料金
月極預り | 一時預り | 時間預り | ||
---|---|---|---|---|
0〜3歳 | 32,000円 | 3,000円 | 500円 | |
4歳〜就学前 | 27,000円 | 2,000円 | 400円 | |
食事代 | 3,000円 (おやつ込み) |
(一食) 150円 (おやつ) 100円 |
(一食) 150円 (おやつ) 100円 |
|
入園料 | 5,000円 | |||
学童 | 月〜金 | 5,000円 | 1,000円 | 200円 |
月〜土 | 8,000円 |
- 延長保育料 18:00〜19:00/30分毎に100円 19:00〜20:00/30分毎に200円
- 学童保育 ご相談に応じます。
- 兄弟割引があります。
- 給食は「10ヶ月」からあります。ご飯のみご自宅でご用意してください。