お知らせ

年末調整は「所得の額」に注意しよう!


1.スケジュールに基づいて年末調整業務を進めるように指導しましょう。

年末調整事務は、「源泉所得税の納付」と「給与支払報告書の提出」と併せて、短期間のうちに進めなければならない業務です。業務を円滑に進めるために、関与先の経理担当の方へ、スケジュールを立てて行うことを指導しましょう。

【給与が20日締め・25日払いのスケジュール例】

日付 実施すべき内容
11/15 従業員への説明会及び各種申告書の配布
12/10 各種申告書の回収
12/15 各種申込書のチェック及び給与計算ソフトへの入力完了
12/15 入力情報のチェック及び各種控除額の計算結果のチェック完了
12/20

12月分の給与データの入力と年末調整計算の完了

年末調整による過不足額を給与明細書に反映

12/20 振込額を銀行へデータ伝送(注)
12/25 給与振り込み
翌年1/10又は1/20 源泉所得税の納付又は徴収高計算書の送付完了
 同1/31 給与支払報告書の各市町村への提出完了

(注)銀行へのデータ伝送が何営業日前までに必要なのか確認しておくことが必要です。令和元年については、 21〜23日が休業日となるため、12月20日は12月25日から2営業日前にあたります。

2.年末調整事務に必要な申告書類の確認

年末調整事務に必要な申告書類やその記載事項が複雑になってきています。関与先の経理担当の方に、必要な申告書とその記載方法を説明し、従業員が記載の漏れや誤りのない申告書を提出できるようにしましょう。

【年末調整に必要な申告書類等】

申告書名 備考
給与所得者の扶養控除等の(異動)申告書

従業員本人、その配偶者と扶養親族の個人情報(氏名、住所、生年月日、所得金額、マイナンバーなど。以下同じ)を従業員が記載し、その年最初の給与等支給日の前日までに会社へ提出します。年内に扶養親族等が出生、死亡、就職等の事由によりこれらの個人情報に異動が生じた場合には、従業員に更新してもらう必要があります。

※令和2年より一定の未婚のひとり親について住民税が非課税となる制度が創設されたため、令和2年分の同申告書の最下段に「単身児童扶養者」欄が設けられました。

個人住民税の給与所得者の扶養親族申告書 上記「扶養控除等の(異動)申告書」に統合されており、16歳未満の扶養親族がいる場合に記載します。住民税における非課税世帯に該当するかどうかを判定するために記載が必要です。
給与所得者の配偶者控除等の申告書 従業員本人が、配偶者控除や配偶者特別控除の適用を受けようとする場合に、その配偶者の個人情報を記載し、その年最後の給与等支給日の前日までに会社へ提出します。
給与所得者の保険料控除の申告書 従業員本人が、生命保険料、地震保険料などの保険料控除の適用を受けようとする場合に、控除証明書に基づいた情報を記載し、その年最後の給与等支給日の前日までに会社へ提出します。
(特定増改築等)住宅借入金等特別控除の申告書 住宅借入金等特別控除は、適用初年度については確定申告が必要ですが、確定申告後、税務署から残りの適用年分の住宅借入金等特別控除の申告書が発行されます。この申告書に基づき、年末調整により控除を受けることが可能です。
年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書 上記の申告書に統合されています。税務署が証明した事項が記載されています。
前職分の源泉徴収票

年の途中で入社した従業員(※)が、前の勤務先からその年分の給与等(退職金は含みません)の支給を受けている場合に必要となります。事務手続きを円滑に進めるためにも、入社の際に提出を求めておくとよいでしょう。

※中途採用者が入社前に支払った国民健康保険・国民年金保険料の控除漏れが生じないように保険料控除の申告書への記載を指導しましょう。

3.賃金額の集計にあたっての注意点

基本的に給与所得の収入金額の収入すべき時期は、支給日とされています。したがって、10日が支給日であるような場合、令和2年1月10日に支給された給与の計算期間がたとえ12月1日から12月31日を対象とされていても、その給与は令和2年の源泉徴収簿の1月分に記載することになります。

4.確定申告が必要となる場合

給与所得者についても、次のような場合には確定申告が必要になります。

1.副業により他にも一定額以上の給与収入がある場合や一定額以上の年金収入がある場合

2.株式の売買により損失が生じ、源泉徴収された所得税の還付を受ける場合

3.医療費控除の適用を受ける場合

4.その年に住宅を取得し、住宅ローン控除の適用を受ける場合

5.災害等により家屋等の損壊を受け雑損控除の適用を受ける場合

6.ふるさと納税の適用を受ける場合

1年間の寄附先が5自治体以内であればワンストップ特例制度によって寄附先に申請を行うことで確定申告をすることなくふるさと納税の適用を受けることができます。ただし、上記 1~5などの事由により確定申告をする場合には、ワンストップ特例が取り消され、寄附先全件について確定申告においてふるさと納税の適用を受ける必要があるため注意が必要です。