お知らせ

小さな会社の「必勝の経営術」1位を目指す重点地域を作る


ランチェスターの地域戦略。そのポイントは、「どこの地域を強くするか"重点地域の目標"を決める」「営業する地域の"最大範囲の目標"を決める」ことにあります。

1.市場規模が小さな地域に力を入れる

(1)地方の場合

海・山・川で分断された独立性が高く、市場規模が小さな地域(離島、港町、盆地、山すそ、 川べり)には、1.強い競争相手が少ない、2.新規開拓が続けやすい、という利点があります。 このような地域には、特に大きな会社が競争相手として進出して来ないため、「弱者の戦略」で 戦うことが可能です。ランチェスターの第1法則に基づく一騎討ち戦であれば、2乗作用が生 じないため、経営力を投入することで顧客占有率1位がとりやすくなります。

(2)都市部にある場合

人口が多い都市部の場合でも、「山・川・鉄道・高速道路・国道・工場・学校」などで地域が分断され、独立性が高くなっている地域が中心地の周辺部に多くあります。このような地域も 「弱者の戦略」をもとに戦略を立てます。

2.営業地域の範囲を狭くする

(1)訪問型業種の場合

例えば、人口50万人規模の県庁所在地の市の中心部より南側1.5kmほどのところに営業所がある場合、次のように営業範囲を決めていきます。

1.営業所から半径500mを最大営業範囲にします。

2.最大営業範囲が決まれば、地図をもとに、営業範囲内にある大きな道路や鉄道、川などを目印にして、いくつかの小さな地域に区分します。

3.区分した地域ごとの世帯数や会社数に合わせ、その中で10%の顧客占有率を目標にして、 新規開拓すべき数を計算します。

4.ここまで準備ができれば、まず営業所に最も近い地域を最初に開拓すべき地域として、地 域内をローラー調査などをしながら新規開拓に力を入れます。最初の地域の開拓が終われば、残された他の地域も同様に新規開拓を行い、最終的には、区分した一つひとつの地域を開拓していきます。

このように開拓を進めていくと、やがて、半径500mの営業範囲内に顧客が密集し、営業後のアフターサービスやフォローがとてもやりやすくなります。顧客が増えても、自社から近い地域に顧客が集中していれば、パートの人にも簡単な営業の仕事が頼めます。その分、新規開拓の仕事に専念できるため効率が良くなります。反対に、営業範囲が広すぎると、新規開拓の時間は「移動時間」によって失われ、アフターサービスのための時間にも追われます。新規開拓が進まなくなると、売上が頭打ちになってしまいます。

2)小売業や飲食業などの場合

小売業や飲食業などの店舗型営業では、例えば、チラシを配布して集客する場合でも、最大範囲を決めておかないと、無駄が多くなります。

1.「人の行動習慣」を考える

集客を考える際には「人の行動習慣」がヒントになります。人は店舗を中心に、町の中心部 に向かった100mと左右に対する150m、中心とは逆方向に向かった300mをほぼ同じ距離に感 じると言われています。つまり、人の距離感は、方向によって異なり、同一ではないのです。 これを「心理的距離感」といいます。この心理的距離感によって、人は中心部に向かって動くことが多く、左右の方向を含めて逆の方向に向かって動くことが少ないということが起こります。心理的距離感によって人の流れが何年も繰り返されているうちに、やがて強い行動習慣となって定着します。

2.近い所から攻める

例えば、人口50万人の都市の中心部より1kmほど離れた場所に店舗がある場合、来店客の住居調査をすると、同心円上に点在していることはまずなく、一般に、楕円形か三角おむすび形をしています。この楕円形又は三角おむすび形のエリア内において、店舗から近いところで、エリア面積の3割を占める中に「70%」の顧客が存在します。ここに居る顧客層は、店舗から250〜300mの範囲という、意外に近いところから来ている例が多いのです。その外側に25%の顧客が存在します。残りの5%は離れたところ、しかも散らばった状態であることが多くなり ます。もし、その区域に凹みがあれば、その近くに強敵がいることを表しています。このよう な来店調査をすることによって、チラシは次のように撒くことが効果的です。

1)70%の顧客がいるエリアを最重点エリアとして3回撒く。

2)25%の顧客がいるエリアには1回撒く。

3)5%の顧客がいるエリアにはダイレクトメールで対応する。