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小さな会社の「必勝の経営術」1位づくりの商品戦略

(1)商品の情報を集める

1位を目指す重点商品が決まれば、営業方法、人の採用、資金の調達などが自ずと決まってきます。さらに、業績に貢献している商品、赤字の商品が何かを知ることは、経営者にとって大事なことであるため、商品の点検には身を入れて取り組まなければなりません。そのためには、以下に挙げる正しい情報の収集が必要になります。

①商品の市場占有率

②商品を売上の高い順に並べる

③商品ごとの粗利益額(付加価値)

④商品ごとの粗利益率

⑤商品ごとの売上高の伸び率

⑥商品ごとの粗利益額の伸び率

⑦商品ごとの損益余裕率(経常利益÷粗利益×100%)

⑧商品ごとのライフサイクルのチェック 

⑨主な商品について強い競争相手がいるかどうか

⑩中心となる商品を社長自身が気に入っているか

(2)特徴があるもの、強いものをより強くする

一般的に重点商品の決定には、売上高がもっとも重視されますが、「競争力がある商品」「1位の商品」をつくるためには、強いものや1位づくりに焦点を当てた判断が必要です。

①特徴がある商品・強い商品

「特徴があるもの」や「強いもの」があればこれを1位づくりの商品目標に定め、次が強い競争相手がいない商品に目標を定めます。製造業であれば、特徴がある商品等に対して、その生産設備に資金をより多く投入し、さらに営業に力を入れれば、数年先には1位の商品になれる可能性が高くなります。

②粗利益率が高く、粗利益額も多い商品

弱者は売上高よりも粗利益を重視すべきですから、粗利益率と粗利益額の2つが他の要因よりも優先します。もし、粗利益額が多い上に粗利益率も高い商品があれば、より営業に力を入れて、将来1位を目ざす商品にしましょう。

③売上高は少ないものの粗利益が高く、しかも毎年安定して売れている商品

このような商品は、競争相手が少ないか、競争相手がいても力を入れていない「見落とし商品」です。このような商品があれば、社長が顧客のもとに足を運んで、改良点などを聞いて回り、その要望に合わせて改良し、新たに営業すれば、利益増加に貢献する商品になる可能性があります。

④カットの必要性が高い商品

1番目は、本業と関係のない「非関連」の多角化商品で、何年も赤字の商品です。

2番目は、デッドラインになっている商品です。

3番目は、商品のライフサイクルが飽和期を過ぎて過渡期に入っている商品です。

4番目は、売上高が3〜4年続けて低下しているばかりか、粗利益率も3〜4年続けて 低下している商品です。