お知らせ

「キャッシュレス・消費者還元事業」への対応と注意点

Ⅰ.新制度

キャッシュレス決済は、中小・小規模事業者にとって、決済端末の導入コストと決済事業者への決済手数料の負担を考慮すると、これまでは導入のメリットが少ないとされていました。

しかし、2018年4月に経済産業省が発表した「キャッシュレスビジョン」において、今後10年でキャッシュレス決済比率を4割程度に引き上げることを目標に普及推進をはかると掲げていることから、キャッシュレス決済が一気に普及することが予想され、未対応の店舗の顧客離れが懸念されます。

この流れを商機ととらえて「キャッシュレス・消費者還元事業」を活用し、 キャッシュレス導入を検討する事業者もいます。

1.消費者への還元方法

令和元年10月1日の消費税率引上げ後、翌年6月30日までの9か月間について、消費者がキャッシュレス決済手段(クレジットカード、QRコード、電子マネーなど)を使って、中小・ 小規模の小売店・サービス業者・飲食店等で決済をした場合、決済金額の一部を消費者に還元します。消費者への還元率は原則5%、大手フランチャイズチェーン傘下の中小・小規模事業 者の店舗での決済については2%の還元率になります。

 

 

          決済端末等の導入費用

端末費用と設置費用が無料(費用の2/3を国、1/3を事業者が負担)

                                          決済手数料

事業期間中(令和元年10月~翌年6月)は、3.25%以下と決められ、さらに1/3を国が補助するため、実質的に約2.17%以下になります。ただし、期間終了後は決済手数料が引き上げられる可能性があるため、各決済事業者の公表情報の確認が必要です。