お知らせ

年末調整事務はここに注意~配偶者控除等申告書の様式変更~


今年は、配偶者控除と配偶者特別控除の所得制限と控除額の見直しによって、年末調整の事 務負担が増加します。従来は、従業員の配偶者の所得だけで、配偶者控除等の控除額を判断することができましたが、今年からは、従業員本人の最終的な本人の所得を把握する必要があり ます。

1.配偶者控除等申告書の提出

配偶者控除と配偶者特別控除の税制改正によって、平成30年の年末調整から、給与所得者が 配偶者控除又は配偶者特別控除の適用を受ける場合には、本年最後の給与等の支払を受ける日 の前日までに「配偶者控除等申告書」(今年からの新様式)を提出することになりました。
例えば、夫婦共働きで、夫が自身の所得から、配偶者控除又は配偶者特別控除を受ける場合、 昨年までは、配偶者特別控除を受ける場合についてのみ、「配偶者特別控除申告書」を提出しま した。今年からは、配偶者控除についても「配偶者控除等申告書」の提出が必要になります。 提出もれがないよう、関与先へ周知をする必要があります。
昨年末又は本年初めに、従業員から提出を受けた「平成30年分扶養控除等(異動)申告書」 において、「源泉控除対象配偶者」欄への記載はないが、「控除対象配偶者」に該当する配偶者 について、配偶者控除又は配偶者特別控除の適用を受けるには、年末調整時に「配偶者控除等 申告書」を提出して、適用を受けることになります。

2.「扶養控除等(異動)申告書」の所得の見積額

(1)源泉控除対象配偶者に該当するかどうかの判定
「扶養控除等(異動)申告書」を提出する際に、源泉控除対象配偶者に該当するかどうかを判 定する場合には、同申告書を提出する日の現況により判定します。例えば、直近の源泉徴収票 や給与明細書を参考にして見積った合計所得金額により判定します。
(2)年末調整後に所得の見積額に差額が生じた場合の対応
平成30年分の所得税から、「源泉控除対象配偶者」については、「①扶養控除等(異動)申告 書を提出し、月々の源泉徴収等を行い」、②「年末調整時において配偶者控除等申告書を提出す る」、といった2段階で対応することになります。
給与所得者の合計所得金額900万円超1,000万円以下(年収目安で1,120万円超1,220万円以下) の場合には、年末調整時に配偶者控除等申告書を提出し、一括処理で配偶者控除又は配偶者特 別控除等の適用を受けることになります。
  給与支払者(企業側)は、従業員等から配偶者控除等申告書の提出を受けて年末調整を行い ますが、年末調整の終了後に、配偶者控除又は配偶者特別控除の適用を受けた給与所得者又は その配偶者の合計所得金額と確定した合計所得金額に差額が生じ、配偶者控除等の控除額の区 分が変わってしまう場合が起こりえます。
この場合は、異動後の状況により、年末調整後に再調整を行うことができます。ただし、再 調整ができるのは、翌年1月末までの「給与所得者の源泉徴収票」を交付するときまでになり ます(所基通190-5)。

3.保険料控除申告書の記載上のよくある間違い

「保険料控除申告書」は、従来の「配偶者特別控除申告書」との兼用様式から、単独様式にな りましたが、記載事項に特に変更はありません。「保険料控除申告書」の記載上のよくある間違 いについて、説明します。保険会社等が発行した控除証明書の内容と照らし合わせて、よく確 認し、記載の不備やもれに注意しましょう。
(1)保険料控除申告書に添付する証明書の範囲の改正
保険料控除申告書に添付する証明書の範囲の改正によって、保険会社等から電磁的方法によ り交付を受けた控除証明書等を一定の方法により印刷した電磁的記録印刷書面(電子証明書に 記録された情報の内容と、その内容が記録された二次元コードが付された出力書面)の申告書 への添付が可能になりました。
(2)生命保険料控除の注意点
①「保険等の種類」  「保険等の種類」は、一般の生命保険、介護医療保険、個人年金の3種類になっているため、 それぞれを正しく記載します。
②「保険金等の受取人」  親族等が契約した生命保険であっても、本人が保険料を負担し、受取人が本人又は配偶者や 親族であれば、保険料を負担した本人の生命保険料控除の対象になります。
③支払った保険料等の金額  「あなたが本年中に支払った保険料等の金額」欄に記載する金額は、12月まで保険料を支払っ た場合の金額になります。生命保険料控除証明書には、証明書発行時までに支払われた金額も 記載されているため、注意が必要です。割戻金等がある場合は、支払った金額から割戻金等を 差し引いた金額を記載します。
(3)社会保険料控除の注意点
親族が負担すべき国民年金を支払った場合、その親族が支払った本人と生計を一にするので あれば、本人の控除の対象になります。
例えば、20歳になった未就業の子供の国民年金保険料を親が支払っている場合、親は社会保 険料控除を受けることができます。国民年金控除証明書の添付が必要です。