お知らせ

所得税の確定申告のもれに注意!


所得税の確定申告にあたり、申告もれがよく見られる項目を注意喚起しました。
ふるさと納税のワンストップ特例の適用を受けている人が、確定申告をすると、特例の適用が無効になるなどは注意が必要なところです。

1.満期保険金・解約返戻金がある場合

満期保険金の全額を保険料に充当する例として、例えば、JA共済の建物更生共済(建更)は、転 換による継続の手続きが多く、満期共済金は転換後の積立共済掛金等に充当されているケースがあります。転換時には一時所得を計算する必要があるため、「返戻金等のご通知」及び「建物更生共済証書」 の確認が必要となります。
また、確定申告を行う時期についても注意が必要です。保険の満期日が12月に到来し、満期保険金 の通知を受けていても、保険金の受取りが平成30年になってしまった場合には、平成30年分の申告ではなく、満期日の属する「平成29年分の確定申告」になります。一時所得の計上時期は、原則として その支払いを受けた日によるものとされていますが、例外として、その支払いを受けるべき金額がそ の日前に支払者から通知されているものについては、その通知を受けた日によることになります。ま た、生命保険契約等に基づく一時金、または損害保険契約等に基づく満期返戻金等のようなものにつ いては、その支払いを受けるべき事実が生じた日によります(所得税法基本通達36-13)。

2.ふるさと納税ワンストップ特例と確定申告

ワンストップ特例制度を申請していたにも関わらず確定申告を行った場合には、必ず確定申告が優先されます。  ワンストップ特例制度を利用する場合でも「ワンストップ特例制度の申請書」と「寄附金受領証明書」の両方を送付してくる自治体が多いようです(自治体によって異なりますが、おおむね寄附金申込み完了日から2か月程度)。もし寄附金受領証明書が届いていない場合には、寄附先の自治体への連絡が必要となります。また、紛失等による再発行についても、再発行が可能かどうか、ふるさと納税先の各自治体への問い合わせが必要となります。
寄附者が特産品を受けた場合の経済的利益は一時所得に該当します(「ふるさと寄附金」を支出した者が地方公共団体から謝礼を受けた場合の課税関係:国税庁HPより)。
特産品自体で50万円を超えるような特産品をもらわない限り基本的には下記の算式により一時所得 は発生しませんが、一時所得とされるものは特産品以外にも、懸賞金や競馬の払戻金その他生命保険 の一時金などもあります。これらの収入金額を合わせて50万円を超えてしまうと課税関係が生じてくる可能性がありますので注意が必要です。
(計算式)-時所得=総収入金額-収入を得るために支出した金額(※)-特別控除額(最高50万円) ※ 「収入を得るために支出した金額」として、寄附金額を控除することはできません。

3.医療費控除

平成29年分の確定申告より、新たにセルフメディケーション税制(医療費控除の特例)が施行され ました。セルフメディケーション税制による医療費控除の金額は、実際に支払った特定一般用医薬品 等購入費の合計額から1万2千円を引いた金額(最高8万8千円)です。  セルフメディケーション税制は医療費控除の特例であるため、従来の医療費控除との選択適用とな り、従来の医療費控除を合わせて受けることはできません。また、一度選択した控除を、更正の請求 や修正申告において、変更することもできないため慎重な選択が必要になります。

4.寡婦控除・寡夫控除

(1)寡婦控除  「一般の寡婦」(控除額27万円)とは、納税者本人が原則としてその年の12月31日の現況で、次のい ずれかに当てはまる人をいいます。
① 夫と死別し、若しくは離婚した後婚姻をしていない人、又は夫の生死が明らかでない一定の人 で、扶養親族がいる人又は生計を一にする子がいる人です。この場合の子は、総所得金額等が38 万円以下で、他の人の控除対象配偶者や扶養親族となっていない人に限られます。 ② 夫と死別した後婚姻をしていない人又は夫の生死が明らかでない一定の人で、合計所得金額が 500万円以下の人です。この場合は、扶養親族などの要件はありません。
(注)「夫」とは、民法上の婚姻関係をいいます。
また、一般の寡婦に該当する方が次の要件の全てを満たすときは「特定の寡婦」(控除額35万円) に該当します。
① 夫と死別し又は離婚した後婚姻をしていない人や夫の生死が明らかでない一定の人
② 扶養親族である子がいる人
③ 合計所得金額が500万円以下であること
(2)寡夫控除  寡夫とは、納税者本人が原則としてその年の12月31日の現況で下記のすべての要件に当てはまる人をいいます。
① 合計所得金額が500万円以下であること
② 妻と死別し、若しくは離婚した後婚姻をしていないこと又は妻の生死が明らかでない一定の人であること
③ 生計を一にする子(扶養親族)がいること

5.外国為替証拠金取引の利益と損失

外国為替証拠金取引に損失があった年に、損失の申告をすると、翌年以降3年以内に利益が出た場合、その損失と相殺することができます(3年間損失を繰り越すためには、3年の間取引が行われていない年でも確定申告が必要です)。

6.前年の確定申告で還付金があった人は要注意

前年の確定申告で所得税等が還付になった場合に、「還付加算金」 として利息相当額が加算された金額の還付を受けていることがあります。この「還付加算金」は確定申告の対象になります。たとえ、事業所得に関係する所得税還付金に係る還付加算金であっても、事業所得の雑収入ではなく雑所得としての申告になります。その際、還付加算金には必要経費に該当す るものがありませんので、還付加算金がそのまま雑所得になります。