お知らせ

なぜ、長時間労働が発生するのか?~その要因把握が第一歩です~

「長時間労働に関するアンケート調査」(東京商工リサーチ調べ。
中小企業等9,465社の回答)によると、「残業する理由」(複数回答)で、一番多いのが
「取引先への納期や発注量に対応するため」(40.6%)、
次いで「仕事量に対して人手が不足している」(22.9%)、
「仕事量に対して時間が不足している」(19.8%)となります。
その一方で、78.6%が「残業削減に取り組んでいる」と回答していますが、
実際に残業削減が
進まない要因となっているのは、「業務量の多さ」や「人手不足」などと、
漫然ととらえているからではないでしょうか。
まずは、組織、仕組み、意識、仕事の進め方などを突き詰めて、発生の原因を探りましょう。

(1)社員一人ひとりの仕事の進め方や意識面での着眼点

  • 仕事の量・質が標準化されていない。
  • 納期・優先度などを踏まえたスケジュール設定と進捗管理ができていない。
  • 仕事の仕方にムダや、重複作業等が多く、結果として長時間労働になっている。
  • 昔からの仕事の進め方を変えていない。
  • 仕事の方法の工夫・改善が行われていない。

(2)社内の風土、仕組み、業務の体制での着眼点

  • 特定の社員に業務が集中している。
  • 社員の経験・能力に応じた仕事の配分が行われていない。
  • 業務プロセス(仕事の順序)の改善が行われていない。
  • 仕事の指示が的確でないために、結果として、やり直し、修正などの仕事が増えている。
  • 「遅くまで働く社員は優秀」「労働時間が長い社員ほど評価される」という認識がある。
  • 社長や管理職がなかなか帰らない。
  • 長時間の会議が頻繁にあり、社内資料作成などの業務を含めた時間が多い。
  • 時間外労働の申請ルールが明確でなく、社員任せになっている。
  • 社長や管理職が、残業の可否(本当に必要な残業か)を確認する仕組みがない。
  •  「ノー残業デー」がかけ声だけで、有名無実化している(持ち帰り仕事が増えている)
  • システム(IT)化や業務の一部外注化などが遅れている。