お知らせ

10月からの領収書発行・受領の際の注意点


小売店や飲食店においては、会計時に顧客からレシートではなく、「領収書」の発行を求められることがあります。この「領収書」についても請求書同様に、改正消費税の施行に併せて、 最低限、区分記載請求書等保存方式に対応する必要があります。特に、手書きの領収書を発行する関与先については、記載項目にもれがないよう指導しましょう。

1.レジから出力される「領収書」について

改正消費税に対応したレジの改修・入替を行っていれば、レジから出力される「領収書」に ついては、区分記載請求書等保存方式が求める記載事項の要件が最低限満たされているはずですから、特に問題はないと思われます。レジシステムのメーカーでは、すでに4年後の適格請求書等保存方式にまで対応した改修等が行われているようですが、関与先のレジから出力される「領収書」が適格請求書にまで対応しているものかどうかを確認しましょう。

2.市販又は自家製の「手書きの領収書」について

一方で、「手書きの領収書」については、令和5年10月1日からの適格請求書等保存方式の実施までの4年間は、既存の領収書様式に必要事項を追加記載することで対応が可能です。在庫切れ等のタイミングで新様式に切替えても問題はありません。

(1)売上のすべてが10%である事業者が発行する領収書

区分記載請求書等保存方式では、従来の記載事項に加えて、①軽減税率対象の売上がある場合はその旨、②税率ごとの合計額(税込)の記載が必要ですが、消費税率や消費税額、税込・ 税抜の金額を記載する必要はありません。売上のすべてが10%の品目である事業者の場合、そもそも軽減税率対象の売上がないため、 上記①を記載する必要がなく、また、領収金額の記載が②の条件を満たすことから、従来どおりの記載でも問題はありません。 注意すべきは、「但し書き」の記載です。「お品代として」という表記を見かけることがありますが、消費税法上の正式な領収書として認められない可能性があります。例えば「〇〇等の雑貨代として」「文房具代として」「書籍代として」など、何に対する代金の受領なのか、軽減税率対象品目でないことが明確になるような具体的な記載が必要でしょう。

(2)売上のすべてが8%(軽減税率対象品目)となる事業者が発行する領収書

売上のすべてが8%(軽減税率対象品目)である事業者の場合、「全商品が軽減税率対象」と 記載するだけで上記(1)の①の条件を満たすため、その他は、従来どおりの記載でも問題はありません。実務では「全商品が軽減税率対象」というゴム印を用意して、領収書に押印するとよいでしょう。

(3)10%と軽減税率対象品目がある事業者の領収書

例えば、雑貨2,200円(税込)と軽減税率対象品目である菓子折り5,400円(税込)の売上代金(合計7,600円)についての領収書には、但し書きに「御菓子(軽減対象)」と記載するとともに、税率ごとの合計額「8%対象5,400円 10%対象2,200円」を記載します。